不動産投資を始めようと思っても、最初は分からないことばかりですよね。いろいろ調べたり、考えていくにあたって、最初に気をつけるべきことをお話したいと思います。
儲からない「赤字」になる物件をつかんでしまうのが一番怖い。それで融資枠を使い切ったらジ・エンド。その先の投資に進めません。
不動産投資はわりと個人のノウハウという感じで、本当に儲かる方法を勧めてくれたりはしないです。世にあるビジネスとしての不動産投資といえば、「区分ワンルームマンション投資」が一番ポピュラーかもしれません。
たしかに、区分ワンルームマンションは少額で始められて、初心者に良さそうに見えます。
本当にそうでしょうか?
初心者の新築区分マンション投資は結論から言いますとおすすめしません。
一番熱心に営業される商品で、新築は安心に思えますし、融資も付きやすいですから買いたくなります。ただ、安易な投資は厳しい未来が待っています。
新築区分マンション投資のデメリット
新築価格は割高で、売却価格が低くなりがち
利回りが高くないので、収支がマイナスになることも
融資枠を使ってしまう。知恵がついて儲かる物件に行きたくても行けなくなる
管理費・修繕費が毎月かかるので、空室時にもお金が必要
まず、家賃が5万円だとして、5万円がまるまる収入になるわけではありません。
入居者募集を不動産屋さんに頼めば、仲介手数料や特別広告料などがかかります。
ワンルームですからそれほど大きな金額ではないですが、固定資産税・都市計画税があります。
給湯器が壊れたり、トイレやお風呂が壊れたりなど、住宅設備が壊れたときも修繕費(修理費)を負担しないといけません。
これらを考えると、実際の収入はもっと小さいんです。
加えて、マンションは管理費・修繕積立金が毎月かかります!
これが空室だとボディーブローのように効いてきます。
<例>1000万円の新築区分マンションを購入(利回り8.4%)
【収入】
家賃7万円×12ヶ月+礼金8万円=92万円
【支出】
仲介手数料 7万円
ローン 月5.3万円(1000万円を金利2.5%・期間20年で借入)
管理費・修繕費 月1.2万円(物件ごとに異なる)
=7万円+6.5万円×12ヶ月=85万円
なんとか7万円が手元に残ります。でも、1ヶ月でも空室になると手元に残りません。
新築当初は入居者が入ってくれて順調でも、年数が経つと空室になりやすくなります。家賃も新築のときからそのままなはずはなく、古い物件に比べて家賃の下がり方も大きくなります。
家賃保証してもらっても、さらに手数料で利回り小さくなりますし、途中で打ち切り、減額もありえます。
CF(キャッシュフロー、収入・支出の合計)が赤字になるのは絶対に避けないといけませんが、気づいたら、ローンが収入を上回ってしまう可能性も結構あります。
この段階で売ろうと思っても、新築で買うと物件価格の下落も中古に比べて大きいです。もしかするとローン残債よりもマイナスになる可能性もあります。
当たり前のことですが、儲かる物件を買わないと先に進めません。融資枠を使い切って、返済も厳しく、売却してもローンが残る(オーバーローン)になったら目も当てられません。
なんとなく新築の方が安心だし、格好いいし、というのはあっても、もっと利回りが出る物件でないと、投資としては危険です。
新築区分マンションを買ってもいい人は、相続税対策かキャッシュ(現金)がたくさんあって、株などの金融商品などと比べての安定感を見込んで買う場合でしょうか。
この場合でも、ワンルームではなく、実需が見込めるファミリータイプの方が良いと思います。また、多少の生命保険効果(ローンを組むときに団体信用生命保険という生命保険に加入して、亡くなったらローンはチャラになり物件が遺族に残せる)はあります。
投資で増やすのであれば、もっと戦略的に行く必要があります。でも、ちょっと調べたり、考えたりすれば、良い方法はいくらでもあります。年齢や手元にある貯金額によっても作戦は変わるので、追って書いていきたいと思います!
コメント